ホーム > NEWS > 【Happy Ending マガジン vol.8】尊厳死 植物人間状態になった場合の延命治療は!?

Happy Ending Blog

【Happy Ending マガジン vol.8】尊厳死 植物人間状態になった場合の延命治療は!?

2018.07.26

 

植物人間状態とは?
医学の進歩によって、植物人間状態になったとしても、生かし続けることが可能な時代になりました。
健常なうちに尊厳死の宣言の要否を考えてみたらいかがでしょうか。

◇ 植物人間状態になった場合に、人工的な延命をするか、決めて伝えてある
 (Happy Ending カード No.E-4)
 このカードの問いに対してあなたの答えはNOでしょうか?YESでしょうか?

 

<NOの場合>
精神が健全な間に尊厳死の宣言をしておかなかったあなたは、植物人間状態となっても延命治療を受けて生きつづける可能性があります。また、医療関係者から、あなたの家族やパートナーが延命治療の要否の判断を求められて精神的なストレスを受けるかもしれません。

 

 

<YESの場合>
精神が健全な間に尊厳死の宣言をしておいたあなたは、植物人間状態となった時点で不治かつ末期と認定された場合、延命治療を控えられ、あるいは中止され、植物人間状態で生き続けることを回避できる可能性が高く、あなたの尊厳死の意思を知っていた家族やパートナーもその意思を尊重してくれるでしょう。




◇リスクはどこにあるのか?

<1>植物人間状態とは
「人間の脳の機能は大きく2つに分けることができ、間脳・脳幹に中枢がある植物神経機能(生命維持機能である睡眠・覚醒サイクル、呼吸、循環、消化、排泄、体温などを担う)と、大脳に中枢がある動物神経機能(外界を認識し、思考して随意的な目的行動を担う)とがあります。植物人間状態という意味は「大脳の損傷によって運動神経機能を喪失し、間脳・脳幹の植物神経機能だけで生きている状態」のことです。」
「新・私が決める尊厳死「不治かつ末期」の具体的提案 一般財団法人日本尊厳死協会 編著」より

上記の引用文の通り、現代の高度な医療は植物人間状態となった人を本人の意向はともかく、延命させることが可能です。問題は、その際にその是非を判断できない本人の自己決定権とささえる家族やパートナーの負担です。

<2>延命治療とは
延命治療は下記のすべての医療行為が含まれます。
人工栄養(点滴、経鼻胃チューブ、胃瘻)、人工透析、人工呼吸、薬物投与、輸血、化学療法等

<3>植物人間状態(遷延性植物状態)で延命すると
植物人間状態となった本人には、自分の陥っている状態を認識することができません。むしろ、植物人間状態となった本人の介助をしている家族やパートナーの肉体的、精神的、経済的な負担がリスクだと言えます。特に、延命治療をするかしないかの判断を本人の意思が確認できない状況下において、その判断を委ねられる家族の心理的な負担は小さくありません。従って、尊厳死の宣言は、植物人間状態となる可能性を考慮して、その介助をする人に対して配慮をする(YES)か、しない(NO)かの選択なのです。
 

◇Happy Ending への選択

植物人間状態になった場合に延命治療を望まないのであれば、健常な時にその旨の意思表示をしておく必要があります。尊厳死の宣言書がなければ、延命治療を回避することは難しいと言わざるを得ません。もちろん、そのような状態でも延命したいと考える場合は必要ありません。

尊厳死の宣言をするには主に、下記の3つの方法があります。
口頭で家族やパートナーに言っただけでは不充分です。

1.エンディングノート等に記入する。
2.(財)日本尊厳死協会に入会して尊厳死宣言文を提出する。
3.公正証書を作成する。

延命治療の不開始、中止を判断する医療関係者が尊厳死の宣言文が本人の意思であることを容易に確認できる必要があります。
詳しくはHappy Ending プランナーにご相談ください。
 

◇ 老後のリスクを発見するHappy Ending カード

尊厳死だけでなく、広く老後に待ち受けているリスクをHappy Ending カードをプレイして、備えておきませんか。

こちらをご覧ください。☞【Happy Ending School】Happy Ending カード体験会


◇ 公正証書5点セット

公正証書で尊厳死宣言を作ろうと考える方は、尊厳死以外に必要かもしれない自己決定について。

こちらもご覧ください。☞ 【Happy Ending School】five-star 公正証書5点セット