【vol.13】ピンピンコロリ VS. 認知症!
認知症になってしまえば、ピンピンコロリどころか、ネンネンコロリ〜
ピンピンコロリを阻害するリスクはいくつもありますが、中でも恐れられているのは認知症です。
18歳から死ぬまで修道院で同じ生活をしていても認知症になる修道女とならない修道女が………
241名の修道女の脳の解剖から認知症の原因と対策を導き出した”ナン(修道女)・スタディ”のご紹介。
家族の認知症を心配している人、自分だけは大丈夫だと思いたい人こそ、この続きを(^_^)
◇ ピンピンコロリで死にたい。
(Happy Ending カード No.C-4)
このカードの問いに対して、あなたの答えはNOでしょうか?YESでしょうか?
コロリという死に方ではなく、死ぬまでピンピンしていたいか否かという点で答えてください。
<NOの場合>
認知症等の障害によって、自立した生活ができなくなり、家族などに支えられて生き続けることになります。家族に肉体的、精神的、金銭的負担をかけることはやむを得ないと考えています。一方、面倒を見てくれる家族がいない人は、施設等で自費もしくは公助で面倒を見てもらう必要があります。
<YESの場合>
可能な限り自立した生活を過ごすことで、老後の生活を充実したものにしようと考えています。しかし、認知症等の予防には、脳卒中にならない生活習慣の見直しが不可欠です。
◇ リスクはどこにあるのか?(NOの場合)
認知症の原因の約50%以上を占めるのが、アルツハイマー病ですが、脳内の神経細胞の原線維化とアミロイドβの蓄積は、若年時から始まっています。さらに、認知症の原因のひとつである脳卒中は生活習慣病であり、それはその名の通り若年時からの生活習慣なのです。認知症を根本的に治療する方法がないことから、認知症の予防は若い時からの生活習慣に尽きると言えます。
認知症を原因としたピンピンコロリで死ねないリスクは、認知症の原因を知らず、認知症の原因となる生活習慣を続けてしまう点にあります。
◇ デヴィッド・スノウドン博士のナン(nun:修道女)・スタディ
スノウドン教授は修道女を対象に認知症の研究をしました。
修道女は18歳から修道院に入り、神の妻として生涯独身であり、食事や生活環境などが同じ条件なので、データの取得には好都合な標本なのです。678名のシスターがスタディに同意の上参加し、日常の生活状況と死後に241名の脳が解剖され、調査されました。
そこで、発見された衝撃的な事実は以下の通りです。
「アルツハイマー病が進行した脳に小さな梗塞が起きると、それがスイッチの役割を果たして、痴呆の様々な症状が現れる。逆に、梗塞を経験していない脳はアルツハイマー病による損傷をある程度埋め合わせて、症状を抑えることができるのである。」(※)
脳卒中が、アルツハイマー病の損傷を持つ人を認知症にするトリガーとなっていることがわかったのです。
アルツハイマー病の原因は解明されていませんが、少なくとも脳卒中の予防によって、認知症の発症を相当数防ぐことができるのです。
調査参加者 678名
脳の解剖数(死亡者数) 241名
痴呆と診断された修道女 118名
解剖結果
アルツハイマー病だけ 43.0%
アルツハイマー病+脳卒中 34.0%
脳卒中だけ 2.5%
◇ Happy Ending への選択
脳卒中は脳の血管が破れるか詰まるかして、脳に血液が届かなくなり、脳の神経細胞が障害される病気で、以下の4つに分類されます。
1)脳梗塞(脳の血管が詰まる)
2)脳出血(血管が破れる)
3)くも膜下出血(動脈瘤が破れる)
4)一過性脳虚血発作(TIA)(脳梗塞の症状が短時間で消失する)
脳卒中の5大危険因子は以下の通りです。認知症を避けるためにすべきことのリストでもあります。該当するものがあるでしょうか?
1.高血圧(血圧が140/90mmHg以上)
2.糖尿病
3.脂質異常症
4.不整脈(心房細動)
5.喫煙
認知症はピンピンコロリどころではなく、自分(記憶)を失う病気です。
今から備えますか?それとも認知症を覚悟しますか?
Happy Ending カードとHappy Ending プランナーがそのサポートをさせていただきます。
(※)「100歳の美しい脳」デヴィッド・スノウドン DHC刊 藤井留美 訳より