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Happy Endingマガジン

【vol.14】手を洗わないリスク(ゼンメルワイスの革命)

2019.01.31

今年もインフルエンザが猛威を振るい、1月中旬には患者が200万人を突破したと伝えられています。昨年発売された1回1錠だけ飲めばよいとされた抗インフルエンザ薬のソフルーザにはすでに耐性菌(薬に耐性を有して効かない菌)が発見されたと報道されています。
罹って苦しむ、あるいは命を失うよりは、予防して元気でいた方がもちろんHappyです。

インフルエンザの最も効果的な予防法を知っていますか?
感染症予防のコベルニクスと言われるゼンメルワイスの物語をどうぞ。

◇ 病院衛生と消毒の父 ゼンメルワイス

感染症を引き起こす細菌、ウィルスは大昔から人類の大敵でした。大きな捕食動物に食われるより、目に見えない小さな敵に弱かったのです。ペスト、コレラ、天然痘、結核、インフルエンザ、エイズ、エボラ出血熱等名前を挙げれば切りがありません。抗生物質をはじめとした治療法の発明によって克服できたものもありますが、細菌、ウィルス側も新種の出現や耐性菌として進化を続けており、治療法とイタチごっこの様相を呈しています。

いづれにしても、罹患して苦しむよりは予防するに越したことはありません。

ハンガリー人の医師であるイグナッツ・フィリップ・ゼンメルワイスが勤務するウィーン総合病院産科には第一病棟と第二病棟の2つの病棟がありましたが、産褥熱(分娩の際に生じた傷を介して細菌に感染して起こる熱性疾患)の死亡率は、前者が11.45%、後者が2.8%と6倍もの開きがありました(1846年)。その傾向はウィーン市民にも知れ渡っていたほどで、第一病棟への入院は嫌われたと言います。しかし、勤務する医療関係者に発生率の違いを気にする人はいませんでした。細菌が発見されていなかった当時(コッホが炭疽菌を発見するのは1876年)、産褥熱の原因もミアズマ(悪気)として謎に包まれていました。

しかし、産褥熱で次々と亡くなっていく若い妊婦を目前にしたゼンメルワイスは、統計的な手法(消去による帰納法)によって、その原因を突き止めようとしました。第一病棟と第二病棟の環境の違いはなんであるかと。

そして様々な条件を比較して二つの病棟に違っていたのが、診察する担当者でした。第一病棟で診察していたのは、解剖を頻繁に行っていた研修医であり、第二病棟で診察していたのは解剖を行わない助産師だったのです。研修医と助産師の違いは、研修医は死体の解剖を診察の前に行うのに対して、助産師はそれを行わないとうことでした。そこで、ゼンメルワイスは、解剖を行った研修医に付着した「死体の何らかの未知の物質」が妊婦の体内に侵入することが産褥熱の原因であると推定したのです。

そこで、当時解剖の後に充分な手洗いを行う習慣のなかった研修医に、①石鹸による手洗い②液体塩素による手洗い③ブラシによる爪と指の間のブラッシングを義務づけました。さらに病棟に入室する時だけでなく、患者の内診ごとに塩素水による手洗いをさせたのです。すると、その後、第一病棟の死亡率は1.98%に、第二病棟は1.30%にまで劇的に低下したのです。しかし、医療関係者の習慣の壁は厚く、医原病とも言える産褥熱の発生の低下はコッホやパスツールの発見を待たねばなりませんでした。

◇ リスクはどこにあるのか?
現代の私たちは細菌、ウィルスの存在を知ってはいますが、その引き起こすリスクと予防法を正確に知っている人は多くはありません。このリスクは、ゼンメルワイスがせっかく発見した感染症の予防法を知らずに、あるいは知っていても励行しないことです。
恐ろしい感染症の予防法の柱のひとつが手洗いなのです。

◇ Happy Ending への選択
感染症予防対策は、第一はワクチンを接種して、免疫を作っておくことであり、第二は、手洗いによって接触感染を防ぐことです。そんなに困難なことではありません。

手洗いの具体的な方法はこちらをご覧ください。
手洗いの習慣を見直しますか、それとも細菌とウィルスを無視しますか?
「ピンピンコロリで死にたい」のカードがYESであれば、今日から正しい手洗いをすることです。

 

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