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Happy Endingマガジン

【vol.15】私の老後は寂しくなんかない!はずだ………?(孤独 その1)

2019.02.25

映画「キャスト・アウェイ」でトム・ハンクス演じる主人公は、搭乗していた飛行機が墜落してしまい、絶海の孤島で孤独なサバイバルを繰り広げますが、奇跡的に生還します。彼が孤独な環境の下で生還できたのは、一緒に漂着したバレーボールのウィルソンとメンフィスに残して来た結婚を約束した彼女とのつながりでした。

トム・ハンクスと違い、私たちがサバイバルを繰り広げるのは、おそらく絶海の孤島ではなく、超高齢社会ではないでしょうか。「私の老後は寂しくなんかないぞ!」と思っている人も、孤独が幸福度を下げる理由を理解しておきませんか………

◇ 孤独死と老後の孤独
誰にも看取られずに、住居に一人で死亡しているのを発見された場合、それを孤独死と言いますが、今その孤独死が日本で年間約3万人に上ると推計されています。孤独死にまで至らないとしても、注意したいリスクは孤独死の原因となっている高齢者の孤立、孤独という状態です。孤独は老後の幸福度を大きく引き下げる回避すべきリスクです。

◇ なぜ、孤独が幸福感を落とすのか?
社会的動物といわれる人間が群居せざるを得ないのは、狩猟採集生活の時代を考えて見るとわかりやすいでしょう。人間は大型の捕食動物に比べて力が弱く、集団を作って身を守る必要がありました。また、仲間と協力することなしに食料となる動物を捕まえることは難しかったのです。

農耕生活が始まった後も、開墾、水利、種まき、収穫などすべてに渡って集団で協力して作業しないと食料を確保することはできませんでした。また、女が子育てをしながら食料を集めるためには、他の女との協力が不可欠でした。

このように、人と協力できるDNAを有した人間が環境に適合して生き残ってきたのです。反対に、孤独、すなわち他の人間と共同生活ができない人間は淘汰されました。DNAに深く刻まれたつながりへの欲求と目前の生活の必要性から、人間がもっとも恐れるのが、仲間はずれ(村八分)です。ローマ時代に「追放」が死刑に次ぐ重い刑だとされたのは、都市から追放された罪人が一人で生き残ることが不可能に近かったからです。学校の生徒が最も恐れるのは、存在を無視される「シカト」です。これは人間がつながりを断たれて孤独を恐れることを利用したイジメです。

しかし、コンビニをはじめとした極めてコンビニエントな現代は、一人でも生きて行けると誤解させるような風潮が広まっています。しかし、DNAはひとりで生きていけるようにはできていないのです。本人がそれを嫌う自身のDNAに気づいていないことと、若くて働いている時には認識しにくい点がリスクなのです。気づいた時には周囲にだれもいなかったということになりかねません。

◇ 孤独が知的活動に影響を及ぼすことを証した実検
孤独がさらに孤独を引き起こすことが明らかになっています。
ロイ・バウマイスター(クィーンズ大学心理学教授)が大学生を対象に実施した実験です。被験者の学生はでっち上げの人格調査を事前に行い、下記の3つのグループに分けられてその結果を知らされた後に、大学院入学適正テストを受験しました。


①これからの人生で他人と実りある関係を作っていけると評価されたグループ
②歳を取るとともに孤独になってしまうだろうと評価されたグループ
③事故に遭いやすいタイプと評価されたグループ

テストの結果は、②の将来孤独になると評価されたグループの学生のテスト結果がはなはだしく悪かったのです。事故に遭いやすい③のグループの成績は悪くなかったことから、悪い知らせの中でも、将来の孤独に対する恐怖が高度な知的活動の低下をもたらすことが確かめられました。
孤独が、人間の生活に必要な高度な知的活動の低下をもたらす結果、適正な選択が困難になり、幸福度を落とします。そして、孤独は、ドミノのように次から次へと他人とのつながりを倒して孤独を深めて行くのです。

◇ リスクはどこにあるのか?
孤独感は社会的な絆を修復を促す自分自身へのシグナルなので、一概に悪いことだとは言えませんが、それに慣れてしまうと、次のような影響が現れます。実行制御と自己調整の機能が低下して衝動的で利己的な行動を取ること。消極的でネガティブとなり、うつ病を発症する可能性を高めること。バウマイスターのテスト結果のように、複雑な思考能力を喪失するリスクに気づかずに生活をすることに慣れてしまうことなどです。
このような影響の下に孤独を放置してしまうと、Happy Ending を期待することは困難となります。

◇ Happy Ending への選択
孤独は高齢者だけのリスクではありませんが、高齢期の孤独を回避するために、今からできることがいくつかあります。いつまでも若くて元気なつもりのシニアが多いのですが、一人で暮らせるのは若くて元気な時だけです。フレイル(体が弱り)、認知症などになると一人で生活することは困難となり、誰かに助けてもらわないと生活できなくなります。
誰にサポートしてもらいたいのかによって、下記から選択することになりますが、ひとつだけでは弱いので、二重、三重縫いしておくのが賢明です。

1.結婚すること。家族、パートナーと一緒、もしくは近くに暮らすこと。
2.
仕事を続けて可能な限り、社会とのつながりを維持すること
3.
仕事以外のつながりとして、近所、趣味の付き合いをすること。
4.
若い人と付き合っておくこと。それができる魅力を養っておくこと

以上のことは決して易しいことではありませんが、老後に話し相手がいないとか、食事をともにする人がいないとか、困った時に誰も助けてくれない状況をホットに想像してみてください。

猿は人間より下等な動物だとされていますが、起きている時間の1〜2割を他の猿の毛繕いに割いているそうです。猿の毛繕いは猿同士のコミュニケーションの手段です。猿は一匹で生きていけないことをよく知っているようです。

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