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Happy Ending Blog

【vol.18】ブラックスワンの意味

2019.05.25

以前、生命保険会社のTVCMで時々見かけたブラックスワン。あまり評判がよくなかったようですね。ブラックスワンをその本来の意味で使わなかったためだと思います。

では、そのブラックスワンの本来の意味とは?

 

「白いスワンをどれほど多く見ても、それは次に黒いスワンが見られないということを保証しうるものではない。」ハーバート・A・サイモン

 

1697年以前において白鳥(スワン)の色はその名の通り、白しかないと思われていました。英語のblack swanは、黒いスワンなどありえないと思われていた時代のなごりで、探すのが無駄な努力であるとの意味があったくらいです。しかし、大航海時代に発見された新大陸オーストラリアに、いるはずのなかったブラックスワン(黒鳥)が見つかり、世界を驚かせます。その後、ありえないと思われていたことが起こりうることをブラックスワンというようになったといいます。
 

ブラックスワンは英国人には想定外だったわけですが、ブラックスワン(想定外)にはいくつかの類型があります。

無知による想定外:全く知らないことが発生した場合

 ex.英国人がブラックスワンを発見したケース。

対象についての想定外:他人に発生している事象が自分にも発生するとは思わなかった場合

 ex.年間30万人もがんが発見されているのを知っていたが、自分がそうなるとは思わなかった。

時期についての想定外:いつかは発生すると思っていたが、想定よりも早かった、あるいは遅かった場合

 ex.いつか死ぬことはわかっていたが、まさか小学生で交通事故で死ぬとは思っていなかった。

    逆に、志望大学に合格するのにまさか3浪するとは思っていなかった。

程度についての想定外:発生すると思っていたが、想定を超えた程度の影響があった場合

 ex.埋め立て地の住宅地に住んでいたので、地震のリスクを感じていたが、まさか液状化で家が傾いてしまうとは思っていなかった。

 

想定外というからには、なんらかの想定を前提としているわけですが、過去の経験と統計を基準にした想定はブラックスワンに対しては無力であるという点が、ブラックスワンのすべてなのです。
なぜならば、将来に発生しうることが、すでに発生していたという確証がありませんし、発生していたとしても、人類が、あるいは自分がその事実を把握しているとは限らないからです。いずれにしても、過去に起こっていないことを想定することはさらに難しいのです。 

 

だからこそ、さまざまな災害や病気は私たちにとって、想定外になりがちなのです。

 

ワールドトレードセンタービルへの旅客機の突入(9.11)、15mを超える津波と原発事故(3.11)、広島市安佐南区の土砂災害、御嶽山の噴火等々、ブラックスワンは枚挙にいとまがありません。

 

さらに、日本を見渡してみると、自分と同じような人が年間4千人以上交通事故で死亡し、年間約85万人ががんを患い、約500万人がすでに認知症を発症し、年間130万人が亡くなっています。

 

 

 

 

 

 

 

白鳥しか見たことがなかった人生の経験はマイナスの経験かもしれません。

ブラックスワンが教えてくれるのは、少なくとも、他人に起こったことは、自分にも起こりうるということです。ブラックスワンを知らなかったのは欧州人であって、オーストラリアの原住民にはありふれた存在だったのです。無知にも個人差があるということです。

 

知らないモノを欲しがることはできませんし、知らないコトに備えることはできません。
ですから、人生における想定外をできるだけ少なくしておくことがHappy Ending のポイントとなります。
Happy Ending カードをプレイすると、人生の想定外がなくなります。

 

<Happy Ending カードNO.A-2 悔いのない人生>