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【vol.19】ピンピンコロリで死ぬ自信がある?

2019.06.30

認知症患者が520万人と言われています。将来、認知症で生きるのと、ピンピンコロリで死ぬのとどちらが望ましいでしょうか?

 

 

健康寿命=寿命が好ましいと思われるものの、日本人の平均寿命と平均寿命の差は10年近くもあります。とはいえ、問題は日本人の平均値ではなく、自分とその家族の将来の健康です。

カリフォルニア州アラメダ郡の住民の生活習慣と疾病、死亡の関係を調査から得られたブレスロー博士のピンピンコロリの可能性を高める「7つの健康習慣」をご紹介しましょう。

 

◇ 健康の定義と不健康な寿命

健康寿命とは「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義されています。平均値を確認すると、男性の平均寿命が80.79歳、女性は平均寿命87.05歳(2015年)に対して、健康寿命との差は男性9.02年、女性12.40年もの長きにわたるのです(2013年)。 

 

(平成28年版厚生労働白書)

 

世界保健機関(WHO)は健康を次のように定義しています。

「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあること」

「肉体的」だけではなく、「精神的」「社会的」にも満たされていないと健康であるとはいえません。しかもこの3つは密接に関連しています。

 

◇ブレスロー博士の7つの健康習慣

ブレスロー博士は、米国カリフォルニア州アラメダ郡の7千名の住民を9年間追跡調査した結果、健康習慣から次の7つを選び、実施している健康習慣の数の多い者ほど疾患の罹患が少なく、かつ寿命も長かったことを明らかにしました。 

 

1.喫煙をしない

2.飲酒を適度にするか、全くしない

3.定期的にかなり激しい運動をする

4.適正体重を保つ

5.7~8時間の睡眠を取る

6.毎日朝食を摂る

7.不必要な間食をしない

 

7つのよい生活習慣を見てみると、当たり前だと思われるでしょうが、証明はされていなかったのです。ブレスロー博士のチームは7000名の住民の協力を得て、生活習慣についてアンケートを取得し、その後9年間に渡って被験者を追跡してデータでその関係を実際に証明したのです。

 

上記の7つの生活習慣の累積の結果、せいぜい3つ以下しかよい生活習慣をもっていない45歳の男性群は、6つ以上よい生活習慣をもっている男性群に比べて、11年も平均余命が短いことが報告されています。

 

日本人の三大死因といわれるがん、心疾患、脳血管疾患は生活習慣病です。ブレスロー博士の7つの健康習慣をしていなれば、生活習慣病になる可能性は高まります。

生活習慣病がやっかいなのは、悪い生活習慣が直ちにではなく、長い時間を掛けてゆっくりと健康を破綻させる点です。煙草を一本吸うと肺がんになるとか、一晩大酒をしたから肝硬変になるのであれば、誰もがしないはずです。まだ大丈夫だろうと思って習慣化した後に発病し、気付いた時には手遅れであるのが生活習慣病の怖さなのです。

 

◇ もうひとつ大切な社会的ネットワーク

 

 

また、ブレスローは博士は、社会性のリスクについても興味深い報告をしています。
社会的なネットワークの強弱を下記の4つの指標から調査したところ、ネットワークの弱い男性の死亡率は強い男性の2.3倍高く、女性では2.8倍強いという結果となりました。また、死に至る心疾患、脳血管疾患、がんなどの生活習慣病への罹患率も社会的ネットワークが疎な人は密な人に比べて有意に高かったのです。

社会的ネットワークは感情面、現実面の両面で支援を与えうるので、良好な社会的ネットワークをもつ人は、孤立した人に比べ、同じ困難に直面しても感じる苦痛が弱いのです。4つの指標は下記の通りです。

1.婚姻状態
 無配偶者は死亡率が高い、女性よりも男性が高く、特に若年者の男性が高い。

2.親しい友人・親族との付き合い
 親しい友人の数、親しい家族の数、それらの親しい人と会う回数を調べると、関係が
   疎な人は密な関係を持つ人よりも死亡率が高い
3.宗教活動
 教会の行事・活動に参加している人は、そうでない人に比較して有意に死亡率が低
   い。
4.その他の組織活動への参加
 参加していない人は参加している人に比べて死亡率が高い。しかし、教会の活動に比
   較すると、その差は小さい。

 

7つの健康習慣と良好な社会的ネットワークを保持する4つの指標に対してあなたの現状はいかがでしょうか。ピンピンコロリへの道が見えてきませんか。

 

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